カテゴリー

無料ブログはココログ

« 通貨の電子化による経済環境の激変 | トップページ | 通貨の電子化による経済環境の激変(2)銀行のパラダイム転換 »

2018年5月11日 (金)

通貨の電子化による経済環境の激変(1)間接金融から直接金融へ

間接金融とは、銀行が他人から集めたお金を借金者に貸すこと、直接金融とは、銀行が直接お金を借金者に貸すことだそうです。
通貨が現金だけだった時代は、銀行は人々から広く現金を集めて借金者に貸し出す「間接金融」が一般的でした。
それが、現在銀行は、借金者の口座に数字を書き込むだけで、貸出を行うことが可能になっています。預金という電子通貨を創造するので、この方法を預金創造といいます。銀行が預金創造したお金を貸し出すので、最近の銀行の貸出は直接金融になっているということです。
預金創造が行われるとき、その分、社会の通貨の量が増加します。そして、それを返済すると、その分の通貨は消滅し、社会の通貨は返済額だけ減少するので、これを預金消滅と言います。
通貨の電子化によって、預金創造、つまり銀行による通貨の発行が、コンピュータ上で簡単に行えるようになったわけです。(こちらの論文より)

前回の記事で、「(銀行が貸付操作で預金通貨を作り出す)信用創造を話題にすることは過去半世紀間、世界中の中央銀行のエコノミストにとって事実上のタブーだった」と言ったのは、リチャード・ヴェルナーさんというドイツのエコノミストですが、著書の「円の支配者」でも彼は、「銀行が通貨を創造する」という「お金の真実」が、「世界最大の秘密」だと言っています。
でも、経済学の教科書には一応載っているらしいし、そもそも広辞苑にすら、「信用創造」の項目で、「貸付が預金設定の形で行われる」と書いてあるので、秘密というよりは単に無視してただけ、知っているのにタブーにしていただけ、ということなのでしょう。
前回の記事で紹介したニューズウィークの記事では、経済学のモデルには銀行が含まれていない、とも書いてありました。だから、銀行によって引き起こされた金融危機を予測できなかったと。
銀行が通貨を発行しているのに、経済のモデルに銀行が含まれてないとは。。銀行による通貨の発行を、みーんな知ってるのにみーんな知らないふりをするとは。。。
本当に謎です。。

通貨の電子化によるパラダイムシフトは次回に続きます。

« 通貨の電子化による経済環境の激変 | トップページ | 通貨の電子化による経済環境の激変(2)銀行のパラダイム転換 »

脱資本論」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 通貨の電子化による経済環境の激変(1)間接金融から直接金融へ:

« 通貨の電子化による経済環境の激変 | トップページ | 通貨の電子化による経済環境の激変(2)銀行のパラダイム転換 »